2017.10.17

福田進一著 6弦上のアリア

福田進一さんのエッセイ6弦のアリアを読みました。

前半のエッセイでは、大ギタリストがどのように作られたのかを垣間見ることができるだけでなく、物語としても面白く、特に、武者修行時代からパリコンで優勝するまでの経緯は感動的で、楽しく読むことができました。
さらに、修業時代に出てくる名前がすごい。近現代の作曲家や少し前の時代の巨匠と直に接していたこと、さらに、新世代の名手たちのデビュー時期にも遭遇していて、世界的巨匠になるにはこういった交友、さらにはそれを得る運も重要なんだなあと思いました。また、弾いた楽曲の量がハンパないこともうかがえて、これも巨匠の条件なんだなあと思います。

後半の対談も面白い。海外もさることながら、国内での交友関係の広さ、深さが国内マーケットでの成功の基礎になっているんだなあと思います。それも意図的でなく、自然に広がったことがうかがえるのが素晴らしい。

この本はギター音楽を愛好する人すべてにおすすめしたいと思います。他の楽器も含めプロとして身を立てようとしている若い人たちにも、参考になる書籍だと思いました。
付録のDVDで演奏も楽しめ、マスタークラスでは知り合いの秋田くんも登場していて、これもなんだか嬉しく、2,000円とは思えない濃い内容を楽しみました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009.10.27

Guitar dream No.19 2009-10・11月号

今回のギター・ドリームの表紙は佐藤弘和さんです。インタビューも興味深い内容ですが、作品表は貴重な資料なのではないでしょうか。この作品表に委嘱した作品演奏)がちゃんと載っているのがなんだか嬉しい。

また、アコギ関係者にもお勧めなのが、ハープギタリストのジョン・ドーンのインタビュー。いろいろな経緯を見ると、以前YouTubeでの演奏のことを書いたことがこのインタビューにつながったように思われ、これも嬉しい記事です。ドーンはフェルナンド・ソルがアルポリールという19世紀のハープギターのために書いた曲のCDの1曲が本誌付録のCDに収録されているので、聴いていない人にはお勧めです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.09.10

マイケル・マンリング

Acoustic Guitar Magazineが「拡散するマイケル・ヘッジスの魂」という記事で、マイケル・ヘッジスのフォロワーの特集をやっていました。

ギタリストのインデックスとして良さそうなので買ってみたところ、多くの興味深いギタリストが出てきているのを知りましたが、その中でベーシストながらマイケル・マンリングが紹介されていました。1984年のマイケル・ヘッジスの初来日に帯同して競演していた彼をヤマハホールで見て、アコースティンクギターと良くマッチするフレットレスベースの音と強靭なテクニックに感動したのを覚えています。

YouTubeで探してみたら、プライベート・コンサートのかぶりつき映像がアップされていたので、再生リストにしてみました。特に演奏中にチューニングを変えられるHyperbassを駆使した"The Enormous Room"が素晴らしいです。だいぶ老けたようにも見えますが、テクニックは健在でうれしい限りです。
彼はインタビューで「マイケル・ヘッジスになりたかった」というような話をしていたと記憶していますが、あらゆるヘッジス・フォロワーの中でも、その長い共演歴も含めて、一番ヘッジスの魂を受け継いでいる人なのかもしれません。

<追記>
32年ぶりにライブで見たので、持っているCDのリンクも付けました。
このCDは彼がベースソロをとことん追求したもの。

おすすめのエノーマス・ルーム収録アルバムはこちら。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.07.11

超短編の世界

友人が監修し、ご自身の作品も載っている「超短編の世界」をご紹介します。

電車の中など、ちょっとした時間を埋めるのに短編集は適しているように思います。そして、「超」短編は1駅で読めるという、さらなる読みやすさだけでなく、その書かれていない世界をいやでも想像させるという点で、新しい文学世界を構成しているように思います。
しかも、それが「恐怖」という題材であれば、なおさらのではないでしょうか。

中でもタカスギシンタロさんの「最後の誕生日」、究極の短さと内容の深さのバランスが好きです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)