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2017.12.03

第60回東京国際ギターコンクール

今年も東京国際ギターコンクールに行ってまいりました。あまりにもドラマチックな内容でした。演奏順に観戦記を書いてみます。

1.Anton Baranov(Russia)
王道クラシックの演奏だけど、曲がちょっとつまんない。私は3位でも良かったのではと思いましたけど。

2.菅沼 聖隆
ホセのソナタは絶品でした。今日のプログラムの中では一番好きだったかも。テクニックはワールドクラスなので、これからが楽しみです。

3.Zhanxiang shi(China)
ポンセのフォリアを集中して全曲弾ききり、最近活躍が著しい中国パワーを感じさせました。ただ音楽が若すぎる。まだ10代、これからに期待。

4.Flavio Nati(Italy)
選曲のせいか音楽がちょっと内向きに感じられました。古典・ロマン派枠をもう少し責めた曲を選んでも良かったように思います。

5.小暮浩史
アゴーギクをうまく使った落ち着いたフレージングとセンスの良い繰り返しの装飾が美しかったスカルラッティ、レゴンディでの複雑なパッセージの中に聴こえる粋な歌い回しなどフランス留学の成果が感じられました。師匠譲りのダンジェロも好演。これまでで一番良い演奏でした。

6.Gian Marco Ciampa (Italy)
小暮さんついにやったかと思いながら迎えたラストバッターが怪物でした。美しい音と緻密なテクニック。おそらくダブルトップと思われる爆音系ギターを最大限生かしたダイナミックレンジの広さ。

弾き終わった時、やばいと思いましたが、冷静に考えると、各年代の曲はそれぞれ互角と思われ、課題曲は澄んだ響きと歌に和の心が感じられた小暮さんと映画音楽のように歌い上げたMarcoさん、これは審査員好みで決まると思われました。
そして結果はこちら。


点数表をみると僅差で、間違ってないか電卓出して計算したぐらい。後から考えると、小暮さんは音楽をすべての観客に届けようとするステージングだった。これが結果に現れたのかもと思います。それと、多くの参加者が爆音系ギターを使うのに対して、伝統的工法と思われるギターを使って立ち向かっていたのもサムライを感じ、好印象でした。
今から来年の優勝者コンサートが楽しみです。

一晩明けましたが、まだ興奮冷めやらぬので、もう少し追記します。
点数表のとおり、上位2人の審査員の評価は3対3で分かれています。しかも2位につけたのはすべてギタリストで、さらにギタリストで唯一1位をつけてくれた小原さんの点数はルールにより除外。しかし、一方で2位でも全体の点数が高い、つまり多くの審査視点からの評価が相対的に高ければ、上位になるという、なかなかよくできたルールでもあります。
きっとギターの神様にその場にいた多くの人の気持ちが届いたのかなあなどと思うと、今でも胸が熱くなります。

さらに追記。福田さんのツイートが一言で表しています。さすが巨匠!

まだまだ追記。
彼の師匠である高田元太郎さんが、入門からの経過など祝辞とともに書いています

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