岩川光ケーナ・リサイタル「J.S.バッハ」
ケーナの岩川光さんがオールバッハの演奏会をやるということで、挑戦者の到達点を目撃すべく、うかがいました。
おそらくはその単純な構造ゆえ複雑な構造を持つ楽曲を演奏することは高い技術レベルを要求されるのでしょうが、それを感じさせないどころか、トラベルソのような柔らかい響きから、鋭く突き刺さるような響きまで自在に繰り出されます。しかも、バッハの無伴奏曲として求められるポリフォニックな表現、装飾、バリエーションなどバロック音楽としても一級品でこの楽器のためのオリジナル曲のように感じられるまで昇華していました。ゆえに、演目は、前半がBWV1008,BWV1009、後半がBWV1013,BWV1007と、作品番号だけで記述しておきます。
木管楽器は近江楽堂という空間とも相性が良く、終始続く高い緊張感とともにすべての要素において良いコンサートでした。
BWV008のプレリュードの映像が公開されていました。素晴らしい。
購入したCDは、ホールでの演奏を思い出させてくれますが、いい意味で少し落ち着いた雰囲気で、これはこれで楽しめます。バロック音楽、バッハがお好きな方は入手されることをお勧めします。
こちらでチェロ1のプレリュードが試聴できます。
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