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2017.06.24

岩川光ケーナ・リサイタル「J.S.バッハ」

ケーナの岩川光さんがオールバッハの演奏会をやるということで、挑戦者の到達点を目撃すべく、うかがいました。

おそらくはその単純な構造ゆえ複雑な構造を持つ楽曲を演奏することは高い技術レベルを要求されるのでしょうが、それを感じさせないどころか、トラベルソのような柔らかい響きから、鋭く突き刺さるような響きまで自在に繰り出されます。しかも、バッハの無伴奏曲として求められるポリフォニックな表現、装飾、バリエーションなどバロック音楽としても一級品でこの楽器のためのオリジナル曲のように感じられるまで昇華していました。ゆえに、演目は、前半がBWV1008,BWV1009、後半がBWV1013,BWV1007と、作品番号だけで記述しておきます。
木管楽器は近江楽堂という空間とも相性が良く、終始続く高い緊張感とともにすべての要素において良いコンサートでした。

BWV008のプレリュードの映像が公開されていました。素晴らしい。

購入したCDは、ホールでの演奏を思い出させてくれますが、いい意味で少し落ち着いた雰囲気で、これはこれで楽しめます。バロック音楽、バッハがお好きな方は入手されることをお勧めします。

こちらでチェロ1のプレリュードが試聴できます。

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2017.06.22

ファビオ・ザノン クラシックギターリサイタル

前日まで迷っていましたが、主催の樋浦さんのおすすめメッセージに押されて、ファビオ・ザノンのコンサートに行ってきました。

この人はとにかく自在にコントロールされた音色と音圧がすごい。正に「現代のセゴビア」ですが、セゴビアと違うのが南米出身ならではのリズムが素晴らしいことでしょう。この2つの美点は、もっとも現代的な演目であったノクターナルにも表れていました。難解な変奏部分では、しっかりしたリズムの上で自在な音色変化によってドラマチックに表現し、ややもすると退屈なパートを聴かせ切り、最後のダウランドの主題では、美しい弱音で弾くことで戦争の後の平穏のように響かせていました。私が今まで聴いたこの曲の演奏の中で、最高のものだったと思います。
また、そのあとのブラジルレパートリーもテクニックと音色、そしてキレの良いリズムで楽しく聴かせてくれました。ペレイラなんかは大好きなので、もう2、3曲聴きたかったな。

こうやって振り返ってみて、個人的な好みでプラグラムに関する要望を言えば、前半にロマン派のビルトゥオージティあふれるギター曲とノクターナル、後半はブラジル曲特集にすれば、芸風の良い所をさらに引き出すことができて、もっと楽しめたのではないかとも思いました。

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2017.06.16

ギターと他楽器の演奏会

短い期間で、ギターがほかの楽器と合わせる2つのコンサートを聴くことができました。

1つはちょっとしたご縁で、鈴木大介さんがソリストのアランフェスががかる洗足学園音楽大学大学院室内管弦楽団第8回定期演奏会にうかがいました。

ハプニングもありましたが、ギター小僧が年をとっただけの私としては、ギターが入る演奏がもう1回聴けてラッキーと思っちゃいます。協奏曲はいつもそうなのですが、3楽章が終わるとギターの出番も終ってしまうのが悲しいんです。こういうリハーサルを経ているためか、オケもよく表情がついていたように思います。
特筆すべきは音響で、ギターのために大きなスピーカーが2つ出てきて、どれだけ拡声されるんだろうかと思っていましたが、演奏が始まると自然なバランスで、オーケストラの演奏にギターの音が自然に埋もれる感じがありました。オケに長く参加していた知り合いによると編成を落としていない12型だそうで、音響デザイン科の方の活躍が感じられました。
もちろんベートーヴェンも若々しさがあふれる演奏で、楽しめた演奏会だったと思います。

もう一つは、河野智美さんが出演する丸の内トラストシティのランチタイムコンサートを聴きました。

こちらは、職場が近くだったのと、チェロとギターのレパートリーが気になっていたのでうかがいました。演奏環境は厳しいようでしたが、かえってその分伸び伸びと弾いているように感じられ、演目のバランスも良く、1時間近いプログラムはボリュームも十分で、最初から最後まで楽しく聴かせていただきました。
弾いてみたいなと思ったのは、ピアソラ、ファリャあたりですが、現実的な所ではアンコールのG線上のアリアなんか良いなあと思いました。

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