Yamandu Costa×笹久保伸
とんでもないものを見てしまいました。
事前にYouTubeでもさんざん見ていて、CDも持っていて事前学習十分で臨んだヤマンドゥ・コスタでしたが、実物を、しかも間近で見ると予想を超えた怒涛の音楽に圧倒されてしました。
まず、強烈に強いタッチと極限まで速い指回りが生み出す圧倒的な音圧。それが歌心ある優しいタッチとの落差で山下和仁並のダイナミックスを生み出していました。リズムも凄く、細かいパッセージを弾きながら、いつも大きなうねりを感じ続けていて、それが観客にも心地よく伝わってきます。時々入るスキャット、口笛、ボーカルも心地よい。特に口笛が予習でみたものよりレベルアップしていたように思いました。
演奏曲は、予習済みの曲でも即興感あふれていて楽しく、最近作ったという曲も心に響きます。息子のために作ったという曲はよかったなあ。
そして、今回のオープニングアクトを飾った笹久保伸さんの演奏が聴けたのも大きな収穫でした。
ビートルズの前に演奏したドリフターズに勝るとも劣らないプレッシャーだったと思いますが、自分の音楽をしっかり表現することにとどまらず、南米のさまざまなリズムを独特の右手のテクニックを用いて聴かせてくれました。パーカッシブな奏法としては、北米の筋肉系ギタリストのそれより繊細かつバリエーションが豊かで、ヤマンドゥにない美点を見せていました。さらにアンコールでヤマンドゥとのデュオでもそのリズムを発揮し、力量に感服しました。
晴れたら空に豆まいては初めてでしたが、畳敷きの室内によって、広さのわりにそこそこのキャパを実現していて、空間の密度感が好ましく、また行ってみたいと思うライブハウスでした。
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