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2015.12.08

第58回東京国際ギターコンクール

第58回東京国際ギターコンクール本選を観戦しました。

最近は海外から未知の強豪が重量級のプログラムを引っさげて来襲するので、大型のジョイントリサイタルを聞く感覚でも楽しめました。以下感想です。

優勝者ザビエルさんは、最初の1音からふくよかな響きで、それに続く丁寧なポリフォニックな表現とともに次元の違いを感じました。ボグダノビッチなんかメインに持ってくるところは新しく、複雑なこの曲を鮮やかに弾ききり、私自身も一番気に入りました。古典がおまけ的でスカルラッティの中でも特にギターに不向きな曲をあえて選んだのがマイナスにならないかと気を揉みましたが、堂々の1位になりました。

2位のダミアンさんは、8弦でバッハを豊かに弾き、レゴンディのビルトゥジティあふれる曲も鮮やか。ただ、バッハの最初の音が変な気がしたのとアーティキュレーションが不統一に感じられ、課題曲で弾き直しがあり、レゴンディも曲自体はあまり面白くなく、順位ほどの好印象はありませんでした。この方の聴き方をご教示いただけると嬉しいなあ。

3位は我らが小暮さん。バッハの装飾やフレージング、ワルツの諧謔的表現など、フランス留学の成果が大いに発揮された一番目頭が熱くなる演奏で、私の印象は2位の人より上でした。コンサートなら気にならないレベルですが、フォルテの音が割れることがあるのがコンクールだと減点だったのか。でも、この高いレベルの年で3位に入ったことは立派だと思います。

4位の山田さんは始めて聴きましたが、予想以上にしっかりした演奏で好印象を持ちました。テクニックは十分だと思うので、演奏にいろいろなニュアンスが出ると、さらに上位が狙えると思います。

5位のダビデさんは、両手の柔軟さが発揮するテクニックで演奏は完璧で、音色変化にやや乏しいかなと思ったところロドリーゴで払拭されました。2位か評価によっては優勝かもと思っていたところがこの順位。プログラムもコンクールのレギュレーションを意識したバランスの良いものでしたが、これが災いして、バッハで変な装飾があるなど、各時代の様式かうまく出せていなかったということなんでしょうか。とはいえ、スペイン物も迫力ありいい感じだったんだけどなあ。

6位のキャメロンさんは、うまいんだけど選曲から失敗してるし演奏も地味だと思いました。昨年度の方が印象がよかった。この順位は妥当かな。

ということで、私の順位は審査員採点表の柴田健さんに近いです。ちなみに審査をされた福田進一さんはこんなツイートをされています。



いろいろな評価があるんだなあと思い、少し複雑な気持ちで会場を後にしました。

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