パブロ・マルケス ギターリサイタル
急がしがっている割にイーストエンド国際ギターフェスティバルのコンサートの2日目、パブロ・マルケスも聴きました。こちらは重量級のリサイタルプログラムです。客席も補助椅子が出るほどの超満員で、開演前から期待が高まります。
前半は、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番から始まりましたが、これは凄かった。対旋律や装飾がふんだんに入っていて、アダージョなんか別の曲のよう。フーガにも多くの対旋律が付加されて分厚くなっており、プレストにまでリズミカルなバスの旋律が聞こえます。まるで、レオンハルトがギター用にアレンジしたよう。超絶なのに各声部が綺麗に歌われていて、バロック的な様式感も抜群。かつての「バルエコショック」に近いものを感じました。
次はナルバエス。こちらも対位的な美しさがよく表れていましたが、ルネッサンスらしい軽い音色でギターを古楽器のように響かせていて、ゆったりとした気持ちで聴けました。
後半の最初は、ギターにとって重要なレパートリーだと言っていたメルツ編のシューベルトの6つの歌曲。美しい音と抜群のテクニックで華麗に弾かれました。
最後はヒナステラのソナタ。ギターを豊かに響かせる一方、速いフレーズは飛びきり速く、最後のストロークではギターが壊れるのではという激しさで圧倒されました。
鳴り止まない拍手に応えて、アンコールは4曲。サービス精神も満点です。
CDは他の会場で売り切ってしまったようで、終演後のサインはパンフレットに頂きました。バッハはレコーディングしてないか聞いてみましたが、出してないとのこと。残念。ぜひCDを出してくれと言っておきましたが、通じたかな。しかし、YouTubeで演奏動画を見つけました。ちょっと古く音質もいまいちですが、 当面これで我慢しましょう。
ナルバエスはCDが出ていたので、Amazonで買いました。なんとECMレーベルからです。届くのが楽しみです。
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