上原ひろみ/ビヨンド・スタンダード
上原ひろみはケネディ・センターのミレニアム・ステージに出たときから注目していました。
今回はスタンダード集ということですが、ベンチャーズやジェフ・ベックまで入っており、初めてギタリストが参加するということで、ギター野郎好みの内容と見て発売前からアマゾンで予約購入しました。
聴いてみると、「スタンダード」という言葉から想像されるオーソドックスな雰囲気(があるはずは無いのだが)は、見事に裏切られ、beyond=「向こう側」に行っています。良く見るとジャズのスタンダードからは外れる曲も多く、一言で言うと「有名曲をカバーしたゴキゲンなフュージョンアルバム」です。
1トラック目のレコードノイズを入れたクラシカルな感じのピアノソロから、2トラック目の7拍子のモダンアレンジに入る「Softly as in a Morning」が「beyond」な世界へ導いてくれます。3曲目はどこかで聞いたメロディだなと思っていたら、ドビュッシーの「月の光」であることに気づきました。こうして聴くとなかなかいいメロディで、アレンジも空間的広がりが感じられGOOD。ラテン風味をかなり強めた「Caravan」は、原曲の持っているエキゾチックな雰囲気をより鮮明に聴かせてくれ、「上を向いて歩こう」はちょっとリズムのフェイクが懲りすぎてるように思うけど、細かいリズムがアラベスクな「My Favorite Things」とボーナストラックのファンキーな「Rerurn of Kungfu World Chanpion」は好きだな。
ということで、上原ひろみはこれからも楽しみです。
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